同じ品種なのに、なぜお米の味は違うのか?
「コシヒカリを買ったのに、前に食べたものと味が違う気がする」
そんな経験はありませんか?
実はこれ、気のせいではありません。
お米は同じ品種でも、いくつもの条件によって味が変わる、とても繊細な食べ物なのです。
① 産地が違うと、同じ品種でも味が変わる
同じ品種でも、育った場所が違えば味も変わります。
「土の質」「昼夜の寒暖差」「水のきれいさ」
これらはすべてお米の出来に影響します。
例えば、昼と夜の温度差が大きい地域では、
お米の中に甘みがしっかり蓄えられやすいと言われています。
「○○県産コシヒカリ」と表示されている理由は、
実はここにあるのです。
② お米は「毎年同じ味」ではない
お米は工業製品ではなく、自然の恵みです。
そのため、同じ田んぼ・同じ農家さんが作っても、
暑い年・涼しい年、雨の多い年などで味わいが変わります。
・暑すぎる年 → 粒が小さめ、さっぱり
・程よい気候の年 → 甘みと粘りのバランスが良い
「今年のお米、去年と違うね」という声は、
実はとても自然な感想なのです。
③ 精米した時期で、おいしさが変わる
お米は精米した瞬間から、少しずつ風味が落ちていきます。
同じ品種でも、
精米したてのお米
精米から時間が経ったお米
では、香りや甘みが変わります。
④ 保存方法でも差が出る
意外と見落とされがちなのが保存方法です。
お米は
「高温」
「湿気」
「空気」
が苦手です。
特に夏場は、常温保存よりも冷暗所や冷蔵庫の野菜室が向いています。
保存環境が違うだけで、炊き上がりの香りや食感が変わることもあります。
⑤ 炊き方で「別のお米」に感じることも
同じお米でも、
水の量・浸水時間・炊飯器によって仕上がりは大きく変わります。
・水が多い → やわらかめ
・水が少ない → 粒感がはっきり
「今日はあまりおいしくないな」と感じる日は、
実は炊き方が原因ということも少なくありません。
「今日はいつにも増して、つややかで味も美味しい!」と感じる日は、
その日の炊き方や水分量を覚えておくとよいでしょう。
(ちなみに、【つや姫】は、水分は「控えめ」、炊き方は「高速」、浸水時間は「0~10分くらい」、
炊き方を選べる場合は「もちもち」にセットするのがおすすめです。)
おわりに
「同じ品種なのに味が違う」
それは、お米が『自然』と『人の手』で育てられる食べ物だからこそ。
産地、天候、精米、保存、炊き方——
いくつもの要素が重なって、私たちの食卓に届いています。
ご飯を食べるときに、
少しだけそんな背景を思い浮かべていただけたら、
またちょっと しあわせな気分 になったりするかもしれません

