【山形・お米】【苗】と【稲】の違いはなんなのでしょう?

さつき_2025年6月20日

梅雨らしい空模様となっている山形では、先月田植えされた田んぼの苗はスクスクと生長し、分けつを繰り返しながら草丈を伸ばしているところです。

梅雨が明ければ夏本番、真夏の太陽をいっぱいに浴び立派な稲へと生長してくれることでしょう。

先ほどから苗だの稲だの言っていますが、【苗】と【稲】の違いはなんなのでしょう?

苗とは『他に移植するための目的で育て、種子が発芽し植え替えが可能な大きさまで生長したもの』と定義されています。

この理屈でいえば、田に植えてしまえばもうそれ以上の移植はしませんので、田に植えた瞬間に【苗】ではなくなり【稲】となるのが厳密な定義です。

しかし、稲作の現場では田植えされてからしばらくは【苗】と呼ぶことが多く、田植えから穂が出るまでの期間を【苗】、穂が出てから収穫までの期間を【稲】と呼び、こちらが慣れ親しんだ呼び方となっています。

定義からは外れた呼び方ですが、植えられた【苗】が田んぼですくすく生長しながら立派な【稲】へと変貌していく様が、どこやら温かみもあり感覚的にもしっくりくる呼び方のように思っています。